弘法大師様が開創された
数少ないお寺の一つ
別格本山黒髪山大智院は、大同元年(西暦806年)弘法大師により現在の武雄山内にそびえる霊峰黒髪山上に肥前地方としては最初に開創されました。明治11年に山内の大火災により伽藍を消失してしまいましたが、法灯は護持され明治39年に佐世保の地に移転し復興がはじまりました。
現在の伽藍並びに境内は昭和53年より随時再建され、平成18年には開創1200年・佐世保移転100周年を迎え伽藍の大補修、境内施設整備等の記念事業を行い、さらには平成25年には県下初の本格的永代供養堂蓮華殿が建立され、未来に向けての第一歩を記す事となりました。
弘法大師御開創肥前最古真言霊場
九州八十八ヶ所百八霊場第百四番札所
真言宗大覚寺派別格本山
黒髪山大智院
第四十四世院家 草津栄良
大本堂
昭和56年、落慶。内陣は旧本堂の造りをそのまま移築。
御本尊は薬師如来・阿弥陀如来・千手観世音菩薩。脇御本尊は不動明王(右)・愛染明王(左)。
右脇陣は施餓鬼の間として十三仏がお祀りされていて、法事などの供養を勤める。左脇陣は仏間として御本尊は阿弥陀如来がお祀りされ、左右の額装は右が旧嵯峨御所大本山大覚寺第37世門跡、尊性法親王様(後陽成天皇第五皇子)、左が黒髪山第11世尊覚住持であり、尊性法親王様の大覚寺におけるご住房大智院を下賜されたという歴史的に尊きご縁がございます。
また佐世保移転後の歴代院家がお祀りされている。外陣は108畳あり年間行事の法要が勤められる。
弘法大師ご尊像(お衣大師・生身大師)
平成18年、黒髪山開創1200年を記念し造立された等身大の弘法大師御尊像である。「お衣大師」の由縁として、本物のお袈裟を着用されていて、10年に一度お衣替えの儀式が厳修される。次回は令和8年4月21日。
また、旧お衣は小さく裁断され「お衣守り」として授与される。そのお守りを授かりに檀信徒はもちろんのこと、市内市外より多くの方々が参詣される。
霊明殿(位牌・納骨堂)・心経殿(多宝塔)
昭和53年落慶。霊明殿御本尊は弘法大師ご尊像。左右に歴代住持並びに院家の位牌が祀られている。2、3階は檀信徒各家の位牌壇がお祀りされ、それぞれに納骨も可能である。
最上階の多宝塔は心経殿として、檀信徒をはじめ多くの方々が書写されたお写経がおさめられている。
護摩堂(九州八十八ヶ所百八霊場第104番札所)
平成2年落慶。真言密教の秘法、護摩祈願を修する道場である。御本尊は弘法大師様が当山を開創される際に自らのお爪にて岩石に不動明王を刻まれた爪刻不動明王である。日頃は秘仏となっており、毎年1月最終日曜日に厳修される「節分星まつり大祭」の時のみ開帳される。
また、建立に絶大なご協力をいただいた株式会社サニックスの研修道場としての側面もある。
蓮華殿
平成25年落慶の本格的仏教建築による総檜造りの県下初の永代供養堂である。御本尊は聖観世音菩薩。宗教宗派を問わず多くの相談、申込がある。
鐘楼
1645年に後陽成天皇より下賜されたる十六弁菊紋入りの鐘楼がお祀りされている。
奈良文化財研究所の調査により、十六弁菊紋のみが謹刻された、おそらく国内においては唯一の大変貴重な釣鐘であり、大きさから推測して撞くための鐘ではなく、玉体としてお祀りするためではないかと思われる。
今後文化財として登録していただくよう運動展開中。
観音堂
篤信者寄進の象牙の一刀彫りの魚藍観世音菩薩、左に波切り不動明王、右に弘法大師をお祀りしている。
霊明六地蔵堂(宗政堂)
株式会社サニックス初代社長宗政伸一氏寄進の六地蔵堂。
中庭
松に梅やツツジ、菖蒲など四季それぞれに心和む庭園である。
※一般公開はしておりません。本堂内よりご覧いただいております。
十三仏桜と曼荼羅庭園
近年の境内整備により緑化運動が進められ、十三仏石仏とともに13種類の桜を植樹し春には桜で満開の境内になる。また曼荼羅庭園には明治期には九州最大であった大日如来石像をはじめ、多くの石仏群とともに多くの花々や樹々が植栽され、参詣者の癒しの場となっている。
大山柱
平成28年、開創1210年記念に建立。完成除幕式には当時の大関豪栄道、幕内妙義龍、豊響が参列し、完成に華をそえていただいた。三力士の手形が新名所「勝ち手形」として人気のパワースポットになっている。
むし供養碑
株式会社サニックス(当時三洋消毒)初代社長宗政伸一氏建立の供養碑。左右には海洋魚族、酪農牧畜の供養碑も祀られている。
大銀杏
樹齢150年といわれるオオイチョウの大木である。市内でも5本指に入ると言われる大木で、秋には数えきれないほどの銀杏がなる。また、黒髪山の寺紋が抱き銀杏紋であることから、霊木としてお祀りされている。
修行大師像
明治期造立の修行大師である。台座に自然のハート石が現れ、パワースポットとして、多くの方々がお参りされている。