境内の桜梅
黒髪山の境内では、永代供養堂や護摩堂のすぐそばで、白梅が満開、寒桜や枝垂れ梅が咲き始めてます。
桜の花ことばは、「精神美」「優美な女性」「純潔」といわれます。「精神美」は、桜が日本の国花という位置づけから、国そして日本人の品格を表すシンボルとして、美しさを託した言葉というとらえ方が出来るのではないでしょうか。
一方、梅の花ことばには「高貴」があります。高貴とは「気品のあるさま」を意味する言葉で、梅の花のまさに気品高い美しさから由来する言葉なのではないでしょぅか。
黒髪山のご本山は、京都嵯峨にある大覚寺というお寺です。
このお寺は、平安時代の嵯峨天皇様の離宮がお寺として改められたもので、ここで嵯峨天皇様は弘法大師さまが当時の中国で見聞きして来た色々な土産話をお聞きになられたといいます。そして、この嵯峨天皇様は、自然と文化を大切になされたお方で、大沢池のほとりで菊一輪を手折られ、殿上の花瓶に挿花なされたと伝わります。このようなことから大覚寺では、嵯峨御流(さがごりゅう)といういけばな(華道)を伝えているのです。
花一輪の美しさの中に生命の輝きを見出す方法は、いにしえの日本から現代の私たちの精神にしっかりと受け継がれているのです。