令和4年5月2日は夏も近づく八十八夜です。古来から杵島郡(現在は武雄市)山内の黒髪山には八十八夜のお遍路さんや参詣者がぞくぞく登嶺したものです。
その黒髪山への参詣者の多いことに目を付けた地元の窯元さんたちが、日頃は売りにくい半端物の陶器品を店先に並べたことが、現在の有田陶器市につながったという説があります。
黒髪山の山上にあった黒髪山大智院の堂宇は、明治維新の廃仏毀釈中に火災に遭い、復興先として当時海軍鎮守府が設置され、発展の兆し高かった佐世保に移転先を定めてこれを決行されたため、現在の黒髪山上には西光寺(西光密寺)と号した堂宇が残されるのみです。
黒髪山大智院は、ここ長崎県佐世保市にお堂を構えて100年が経過しました。
今でも、毎年の正五九(しょうごく)つまり1月・5月・9月は黒髪山大智院の院家さま(住職)は、発祥地である佐賀の黒髪山にお詣りに行くのが不文律(文章には書かれていない口伝)になっています。特に、5月2日の八十八夜は大切な参詣日となっており、代々の院家さまはずっとこの口伝を守ってきました。
これから暑い季節に向かいますので、どうぞ皆様もお達者でお過ごしくださいませ。合掌
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